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ヤギを飼う一番の目的はもちろん除草でしょ!というヒトはかなり多いかも?
でも実は、草食みだけでヤギが生きていくのは至難の業。
毎日おなかいっぱいになるほどの量の植物が年がら年中生えてる環境って、アマゾンのような熱帯地域以外に、そうそうナイのでは?
特に、雪国の北海道でヤギを飼うときに考えなきゃいけないのは、長~い冬期間のエサをどうするか。
寒い季節には草が育たないのはもちろん、大地が雪に覆われると草食みなんてできるハズない。雪の中は歩くのさえ一苦労だし~。エゾシカだって多くは冬のあいだに食糧不足で命を落とします。
果たして、ひと冬分のヤギ餌をぜんぶ自前で用意できるのか・・・
今回は、ヤギの餌で一番問題になる『冬越し用のヤギ餌をどうやって確保するか?』について。
我が家なりのスタイルをご紹介します。
目次
夏のエサ事情と冬のエサ事情の違い
植物が生長をつづける夏のあいだは、生草や生葉だけでほとんど全部のエサの量を賄えます。雨で草食みできなさそうなときは、降り始める前に野草や樹木の葉っぱを採取しておけばOK。
対して、植物が生長を休止する冬期間に北海道で草食みできるのはホボ笹竹のみ。立ち枯れた野草の茎葉の量なんて、ほ~んのわずか。しかも、本格的に冬将軍がやってくるとみんな雪と氷の下に隠れちゃう。
そして、北海道だとヤギが餌にできる常緑の広葉樹なんてほとんど生えてない。竹や松のほとんどは常緑だけれど、葉が茂ってるのは遥か高いところで、ヤギの口には届かない。
つまり、冬期間はヤギが草食みできる植物の量が極端に少ないってコト。
松や笹竹だけをヒトが採取するコトで充分な食事量を毎冬ずっと確保できる広大な土地があったとしも、飽き性のやぎーずだから2種類だけではゼッタイに許してくれない。
夏のあいだ豊富にあったスーパーや農家さんの野菜くずも、冬になったら希少品。これを頼りにすることもできないし。もしもたくさんもらえたとしても、沢山あげられる食材じゃなし。
ヤギが物足りない顔をしてるからといって、野菜くずや濃厚飼料を増やせば鼓脹症になるかも・・・。突然増やせば急性鼓脹症。少しずつ増やせば慢性鼓脹症。どっちにしても、寒い冬にヤギの腹ペコ状態も健康トラブルもゼッタイ避けたい。
だから、ひと冬分のヤギ餌を秋までにたっぷり確保しなくちゃ~!冬に食糧ストック不足になったら、市販のエサを購入することになるから~。
冬のヤギ餌になるもの
我が家のやぎーずが冬にとってる食事内容をリストしてみました~。
【草食み】
笹竹
立ち枯れた野草の茎葉
森が完全に雪で覆われるまでは、できるだけやぎーず自身で草食みしてもらいます。
降ったばかりで凍りついてない状態なら、雪をかきわけて笹を掘り起こしてあげると食べてくれます。
ドカ雪がきそうなときは、降り始める前にヒトの手でどっさり採取しておきます。
【エサ箱】
笹竹
松葉
乾燥木の葉
乾草(野草)
松の葉は高い樹上にあるから枝折れや枝払いのチャンスがある時だけ。
木の葉や野草は手づくりで自給します~。
【お鍋/バケツ】
米糠
大麦
ルーサンペレット
乾草(牧草)
野菜くず
果物くず
お茶殻
コーヒー殻
小枝のささがき
このうち、購入してる市販のものは大麦・ルーサンペレット・牧草の3つ。ただし、これをもらえるのはお産を控えている妊婦ヤギのむぎちゃんだけです。
むぎちゃんは牧草が苦手なので、チモシーを超細切れチャフにして、濃厚飼料や果物くずなど大好きなものを混ぜ混ぜしてあげます。
糠は精米所で、野菜くずもたまにスーパーでいただく、ありがたくも貴重な0円食材です。
小枝のささがきを食べてくれるのは、雄ヤギじろ君だけ。むぎちゃんは食べません。
冬越し用の自給ヤギ餌づくり
我が家で手作りして冬用にストックしている自家製ヤギ餌は、大きく分けて木の葉と野草の2つ。
1.夏の終わりから秋の晴れた日に、ひたすら葉を採取・刈り取り、
2.浅平たい段ボール箱で、何度も反転・攪拌しながら乾燥し、
3.完全に乾いた葉っぱを深くて大きな段ボール箱に詰め込んだら、
4.乾燥が維持できて、虫に食べられたりネズミに侵入されたりしない場所に保管します。
このほかにも、夏のあいだにコーンや野草を青刈りしてサイレージを作っておくのも1つの手。サイレージというのは、酸っぱいニオイがするお漬物のような発酵食品。サイロに入ってる牛のエサが、サイレージです。我が家でもゴミ袋を使ってイネ科野草のサイレージづくりに挑戦してみましたが、カビだらけになってコナダニが大発生するばかりで、今のところ惨敗デス。気密性が悪かったのかなぁ~。
まとめ
毎年なかなかタイヘンな作業量となるやぎーずのための冬支度。手間と時間をかけるか、費用をかけるか、バランスをとりながら、できるだけ手近にあるものを利用しながら、やぎーずのハッピーライフと自給自足を目指す我が家のスタイルでした。